3年前から続く原因不明の腰の痛みとしびれ(椎間板ヘルニア)

症状と経過(椎間板ヘルニア)

 3年前に交通事故によって後側面から追突される。その時点から腰が「ジンジン痛む」。整形外科では原因不明と診断され解決口が見いだせなかった。
 そのためマッサージ・整体・カイロなどを受けることで紛らわしていた。一生治らないと思っていた。

当院での見解と経過

 仰臥位マッサージ後に立位姿勢でのマッサージを試みる。
 やはり反り腰が強く、腰および仙骨の負担が診れた。周囲の硬結部を見つけマッサージすることで、じっとしていても感じていた腰の痛みが減少する。
 最近では大腰筋調整・ソケイ部調整によりほとんど痛みが出なくなる。

 ただ気温の変化とくに急激に寒くなると痛みが出てしまう。 そこで血液循環を良くする体操法を指導中。

椎間板ヘルニア改善例

 実際の院長治療における通院経過を知って頂きたく、公表します。しかし個人情報が含まれるために、個人を特定出来ないように仮名に致しました。

 今回はあくまでも治療経過を中心にした内容です。原因不明で苦しまれている方へのヒントとなって欲しいと思います。

藤田 和郎さん

昭和39年生まれ/自営業。

症状

 5月末、椎間板ヘルニアと診断され、腰椎の5番と仙椎の間の椎間板がヘルニア症状を起こし、名古屋でレーザー治療を受ける。

 レーザー治療の名医だけあって痛みが消え、完全に治ったと思ってしまった。しかし一ヶ月を過ぎてから、だんだんと腰が痛くなり、再度、東京の病院で検査を受けた結果、病巣が2ヵ所になっていた。手術は大成功しても椎間板ヘルニアになった原因を知らされていないので、再度ヘルニアを起こす姿勢をしていたのである。つまりヘルニアは取り除かれても、ヘルニアになる原因は取り除かれてはいなかったのである。

 そこで手術はしたくなかったので、整体やカイロプラクティックなど10箇所以上のいろいろな治療を試される。症状として辛いのは睡眠中、同じ姿勢でじっとしていられず、とくに右腰が痛い。坐骨神経痛も併発し、足のシビレがひどい。テニスが好きで、テニスに夢中になり片側運動を繰り返した。

治療法

11月8日

 坐骨神経痛の原因と言われている梨状筋の硬結が強い。

 そのため梨状筋の収縮による痛みという診断のもとに座位姿勢による外旋を固く禁じた。さらに座位姿勢が背中が後に傾く後傾位であるため、背中にもたれることをやめ、体の前傾、前に体の重心を置く、腹で体を支え足で支える座位姿勢を指導する。

 立位での力の入り方を見るため立ってもらい足の検査を施した結果、大腿外側広筋の硬さを発見、マッサージすることで坐骨神経痛が少しよくなる。外側広筋の張りによって外旋が無理やり行われているように思えた。

11月11日
 つま先を揃える姿勢で尻の具合もよくなる。つまり、尻の違和感は右梨状筋の凝りが原因であることが確認され、大腿および下腿マッサージで楽になる。

11月16日
 生まれた子どもの世話で腰痛が起きる。膝立てでの内転運動を指導する。牡牛のポーズで右腰をとくにストレッチした結果、楽になる。

11月18日
 腰の痛みがだんだんとれてきた。ただ、土踏まずは一日経つと張ってしまうので、中足趾節運動方法と屈曲法を指導する。ただ前に体を傾けると、腰、尻の痛みが出るので、前屈体操の弊害を解剖図で説明する。

11月21日
 股関節屈曲運動のやり方を指導する。間違えると腰が痛くなることも再指導する。また、寝返りの有効性、体を緩めるということを改めて説明する。股関節内転法を再指導する。

11月28日
 腰の痛みが半減していた。屈伸法が効果を出したようである。屈伸法、牡牛のポーズ後、右後手が指3本まで可となり、背中の左右のバランスがだんだんとれてきた。12月5日。長い間椅子に座ると腰が痛い。立ち方が左大腿外側にかかることを調整する。

12月12日
 ディズニーランドで子どもを抱っこして、左背中が張ってしまった。大腰筋力アップが必要と判断したので、足踏み運動をすすめる。

12月19日
 長時間の運転もつらくなくなるまで改善されてきた。

12月26日
 80%回復という報告を受ける。ただ、右腰、左背中の凝りが強い。左右均等でなくX字型になっている。首も腰の痛みがなくなると首の張りが感じられるようになり、首の調整方法を指導する。

翌年1月4日
 大腿外側の凝り、の硬結が目立つ。ならびに大腿二頭筋の張りが強く、上向きでの膝伸展を指導した。前屈では腰に負担がかかるので、上向きで股関節屈曲位での膝伸展によって、ハムストリングを正しくストレッチする方法を指導する。

1月10日
 自営の仕事が多く、少し腰痛になる。座位による内転強化法および顎ストレッチで首、肩、腰、背中全体の筋肉の緩めを指導する。

1月19日
 うつ伏せでのマッサージにおいて右腰、背中に張りを見つける。中殿筋、仙骨部、大腿、ふくらはぎなどの部分をマッサージすることによって緩んできた。

1月25日
 ときどきふくらはぎの硬直がみられるが、別に異常はないそうである。そのため上向きで股関節屈曲および膝関節屈曲位でのふくらはぎマッサージを始める。

1月31日
 非常に良くなってきた。右背中、左仙骨部での硬結が順調、よくなってくる。

2月6日
 腰が重たい。雪による寒さが原因か? 仙骨部マッサージで血液循環をよくすることで楽になる。

2月14日
 座る姿勢をもう一度検査する。徐々に前傾でなく直立性になってしまったことが原因である。左腰部の硬結がまだあるが痛みは軽減されて順調。

2月29日
 全体的に良好。首の凝りを中心に座位、座り方指導、およびマッサージをする。ほぼ腰の痛みはとれ、つらさは首になってきた。

3月6日
 右肩が痛い。右後頚部筋肉の張りがある。これは長い間の座位姿勢による仕事での張りが原因と思われる。

3月14日
 クライアントとのミーティングにおいて、ホテルでの柔らかい椅子のために多少とも坐骨神経痛が再発したが、一日寝たことで、上向きで寝るという姿勢を保持した結果、坐骨神経痛の痛みがとれた。そのため殿部マッサージをていねいに施した。

3月28日
 全体的に良好。

4月3日
 子どもを肩車したためなのか、背中、腰に張りがあるが、痛みはない。

4月17日
 腰は楽になり、背中の張りは少しあるが、牡牛のポーズ後さらに楽になる。

6月26日
 全体的に良好。

7月7日
 全体的に良好。ふくらはぎがほぐれている。

7月31日
 車の運転に腰が少し固くなったが、弓のポーズを施すことによって楽になる。

9月27日
 全体的に良好。テニスを開始した。しかし、痛みはなくなった。これ以降、テニスをしても痛みがなくなるので、今回でヘルニア治療を終了する。


椎間板ヘルニアの原因・症状・治療法・実績 ガイド


参考文献

テンプレート療法・Quadrant Theoremを基本として 前原 潔著 “TMD ” Jeffrey Okeson 著 医歯薬出版株式会社 南江堂 ネッター解剖学アトラス Frank H.Netter,M.D 分光堂 解剖学アトラス
からだのソムリエ 本の泉社 斎藤匡寿著